東京都(石原都知事と都当局)が2月24日に提出した「東京都青少年健全育成条例」の改正案について、漫画やアニメなど実写以外の、「18歳未満に見える」キャラクターを「非実在青少年」として定義し、非実在青少年の不健全な表現(性表現や暴力表現等)が含まれる作品を取り締まるという、踏み込んだ内容の条文が記載されており、これを巡ってネット上で批判意見が相次いで出されているようです。

東京都青少年保護条例改正案全文の転載ページ(無名の一知財政策ウォッチャーの独言)

今回問題になっているのは、

・アニメや漫画、ゲームであっても、18歳未満に見える表現が認識されれば、成人キャラクターや人間外キャラクターであっても「非実在青少年」として扱い、不健全と見なされれば規制の対象となる。小説や映画など例外ではない。

・上記を更に突っ込めば、当局が「18歳未満に見えて」「不健全に見える」と判断すれば…という事で、その線引きが主観的ではっきりと示されていない。

・元から18歳以上を対象とした作品は勿論、それ以外の同人誌、少年向け、少女向け、青年向け、BL(ボーイズラブ)、レディコミ、音声(例えば声優の演技)に至るまで、様々なジャンルにも適用される。特にBLやレディコミといった女性向けの作品についての規制が強化されるという見方がネット上では強い。

・「東京都条例」ではあるが、出版業界の本拠や大型同人イベントが東京都に集中している以上、都条例だけで出版業界や同人イベント業界への影響はかなり大きなものになると易く予想出来る上、規制されれば他道府県への流通も勿論規制される事となる。

主に以上の事が挙げられており、特に漫画関係者(作家・編集者・評論家等)から批判の声が挙がっている状況で、特に3月7日に開かれた「コンテンツ文化研究会」の民主党都議(民主党は基本的にこの条例案に反対だが、正直微妙なところ)を交えた会合で、この条例案が通る確立がかなり高いという悲観的な話が出た事から、TwitterやMixiなどで一気に「何とかして食い止めよう!」という動きが活発になりました。

ちなみに都にこの話を持ち込んだのは「東京都青少年問題協議会」で、過去にこの協議会では「彼ら(つまりそういう漫画の読者)は認知障害を起こしているという見方を主流化する必要があるのではないか。」など酷い発言のオンパレードだった事もあり、どちらかというと笑って見てしまいがちですが…でも彼らは本気ですからね…笑ってる場合じゃありません。
また、この協議会のバックにはキリスト教団体「ECPAT/ストップ子ども買春の会」。ここは日本ユニセフ協会同様、これまでも児童ポルノ規正法では「架空のキャラでも規制を」という声を挙げ続けてきた団体で、昨年の衆議院解散で立ち消えになった児ポ法改正をココで復活させようという気概すら感じます…

そして、肝心の都議会での審議は…今月18日に都議会総務委で審議、19日採択。そして30日には本会議で採択されるという、かなり「時間の問題」とも言えるスケジュールに。ましてや議会でも、改正案賛成の自民・公明が過半数となっている状況。公明党はぶっちゃけいつもこういう時に頑張る人たちだからともかく、自民や未だ態度を決めかねている民主・共産・生活者ネットがどう動くか…いや、「動かせる」か、短い期間ながらも注目すべきところだと思われます。


★まとめサイト→東京都青少年健全育成条例改正問題のまとめサイト
 こちらに詳しい経緯、そして「反対の仕方」もまとめて掲載しています。
(追加)まとめサイト2→「非実在青少年」規制問題・対策まとめ
 こちらは主にメッセージの送り方とか書いて有ります

>もし貴方が東京都民で、こんなムチャな条例を通す訳にはいかないと感じたら、まとめサイトを参考に手順通り陳情を出してみてはいかがでしょうか。選挙の1票よりは軽い1通の陳情かもしれませんが、選挙以外でも我々の手で政治(政治家)を動かす方法は、まだ残されているのですから。笑う前に怒ればいいと思うよ。